2025/12/04
国際大学を訪問しました
経団連総研は、土光敏夫経団連会長(当時)をはじめとした経済界が支援して1982年に設立された、大学院大学である国際大学(新潟県南魚沼市)およびその付属機関のグローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM、東京都港区)を訪問し、国際的リーダーの育成や情報社会の変化についてディスカッションを行いました。
国際大学は、国際関係学研究科と国際経営学研究科から構成され、日本初のMBAプログラムを開設した学校としても知られています。新潟県にあるキャンパスでは、八海山山麓の豊かな自然環境の中で、65か国・地域(2025年5月時点)から集まった学生や企業派遣生が、英語を学内公用語として、学生生活を送っています。視察した授業では、プログラミング言語Pythonを用いて、商品レビューや政治記事を自然言語処理で分析する実習が行われていました。政治や経済の知識を机上で学ぶだけでなく、データ分析を通じて実践的かつ学際的に理解を深めている様子が印象的でした。卒業生は母国に戻って公共課題解決に携わるだけでなく、一部はそのまま日本で国内企業にも就職しており、日本の経済界にリーダー人材を送り出すとともに、リーダー人材の国際的ネットワークの拡大に寄与していると言えます。
GLOCOMでは、情報社会を分析している研究者のそれぞれ個性豊かな専門分野について説明がありました。また、大学でありながら企業のシンクタンクにも劣らず、市場調査や政策提言を進めていることについても教示いただきました。SNSや動画サイトが政治に直接影響を及ぼす昨今では、GLOCOMの実践的な研究が今後も求められていくと考えられます。









